神刀流について
神刀流は礼に始まり、礼に終わること。また剣術、居合道等の古流武術の型を基本としての刀の扱い、姿勢、立居振舞いを大切にしています。
その稽古は、剣を持って行い、体を鍛え、気を養い、高邁なる精神と個性など、人格形成のために修行錬磨します。
開祖日比野雷風は「世において風雨にあたるとも、雷鳴天地の震動なすも、清風明月の心境に生き得る己の人間形成を養うことこそ、実に神刀流武道の精神でなければならない。」と述べています。
以下、剣武(舞)、詩舞、居合、居合抜刀、吟詠の各道について概説いたします。
◆剣武(舞)道
日本において吟詠の伴奏と共に日本刀を抜いて演武する「剣舞」の型を系統的にまとめ上げ、明治23年に世に発表したのが神刀流開祖日比野雷風(以下雷風と表記する)であり、近代剣舞の祖と言われています。 日本古来の剣術、居合を基本とし、さらに柔術、空手に舞踊の「舞」の要素を取り入れ、芸術的色彩を加えて完成したのが神刀流剣舞術です。
従って演武の一挙手一投足にも武道の基本的要素が加味されています。
神刀流一門は演武をするに当り、吟詩を理解し、気迫と気品と風格を表現すべく、日々精進を重ねています。 なお、神刀流では明治23年に神刀流「剣舞」術として世に発表したが、明治39年に神刀流「剣武」術と表記を改め現在に至っています。(詳細は日比野雷風についての明治21年の項目を参照して下さい。)